【言葉】ルドヴィコ療法とは?

雑学
この記事は約3分で読めます。

ルドヴィコ療法とは、鬼才スタンリー・キューブリック監督による70年代を代表するカルト映画『時計じかけのオレンジ』にて登場する架空の人格矯正療法です。

『時計じかけのオレンジ』のあらすじ

近未来のロンドンを舞台に、クラシック音楽を愛する15才の少年アレックスは、仲間と共に暴力とセックスに明け暮れる日々を送っていた。そんな中、彼はある殺人事件をきっかけに逮捕されてしまい、懲役14年の実刑判決を受けてしまう。収監されて2年が経とうとしていた頃、模範囚であった彼は刑期のため残忍な人格を矯正するという名目の奇妙な治療法の被験者となる。

Amazon prime video 時計じかけのオレンジ(字幕版)

ルドヴィコ療法(Ludovico technique)とは

架空の治療法であるルドヴィコ療法は、粗暴な人間の治療(悪人を善人に改造)を目的としています。

具体的には、被験者に投薬を行った上で拘束服で椅子に縛り付け、クリップでまぶたを見開いた状態に固定し、眼球に目薬を指しながら暴力や性行為の映像を強制的に鑑賞させ続けるといったものです。

投薬により引き起こされる吐き気や嫌悪感と鑑賞中の映像が被験者の中で関連付けられることにより、暴力や性行為に生理的な拒絶反応を引き起こすよう暗示するものです。

一般的には洗脳と捉えられていますが、この関連付けはオペラント条件付けとして解釈できるそうです。

 オペラント条件づけ 英語名:operant conditioning

動物(ヒトを含む)が自発した反応の直後に報酬など特定の刺激を与えることで、その反応が生起する頻度を変化させる実験手続きであり、アメリカの心理学者スキナー(B.F. Skinner)が考案した条件づけの手法である[1]。動物にさまざまな行動課題を訓練するための方法として広く活用されている。

櫻井芳雄 高橋晋 オペラント条件付け 脳科学辞典 DOI:10.14931/bsd.2023 (2020)
リドロック (Lid Locks)

作中で用いられているまぶた固定用のクリップは、開瞼器かいけんきと呼ばれる医療器具で目の治療・診断に用いられるそうです。

ルドヴィコ療法に用いるのは、角膜を傷つける可能性もあるのでやめましょう。

実際、当該シーンの撮影中にアレックス役のマルコム・マクダウェルの目の中に装置がずれ、角膜に傷が付くといった事故も起こっていたようです。

カエル
カエル

パブロフの犬って有名っすけど古典的条件づけの一例で、オペラント条件づけとは学習の仕組みが違うみたいっす。

古典的条件づけとオペラント条件づけの違いは、気が向いたら記事にするっす。

カエル
カエル

おきゃんさんの動画でルドヴィコ療法を知ったんすけど、岸辺がデンジにリア充のクリスマス映像見せようとしてるんすよ。治療されたらデンジはリア充しようとするだけで吐き気を催すようになっちゃうんすよね……。さすが岸辺、100点っす。

 

おきゃんチャンネル二代目 岸辺サンタに絶望するデンジ【チェンソーマン】
タイトルとURLをコピーしました